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建築物の改修・解体前には「アスベスト事前調査」が必須
建築物を解体・改修する際、法令により「アスベスト事前調査」が義務付けられているとご存じでしょうか？
特に昭和50年代から平成18年（2006年）までに建てられた建築物は、アスベストを含む建材が使用されている可能性が高く、事前調査を行わずに工事を始めると、法令違反や健康被害に繋がるリスクがあります。
そこで今回の記事では、アスベスト事前調査の内容や手順、注意点をわかりやすく解説します。
アスベスト事前調査とは？
アスベスト事前調査とは、建築物の解体や改修工事を行う前に、対象建物内にアスベストを含む建材が使用されているかを確認する調査のことです。
大気汚染防止法および石綿障害予防規則によって義務化されており、工事の安全性確保と周辺環境の保全を目的としています。
調査の結果は報告書として記録し、一定の条件下では労働基準監督署や都道府県に報告する必要があります。
アスベスト事前調査は3種類ある
アスベスト事前調査は、大きく分けて3種類に分類されます。それぞれの方法を組み合わせることで、より正確な調査結果が得られるので、状況に応じて使い分けましょう。
種類1：書面調査
書面調査では、建築図面や過去の工事履歴、使用建材のデータなどを確認します。これにより、アスベストを含む可能性のある箇所を洗い出し、調査対象を絞り込みます。
ただし、図面や資料が古く、アスベスト使用の記載が不十分な場合もあるため、補足的な調査が必要になることもあります。
種類2：目視調査
目視調査では、建築物の現地に赴き、実際に使用されている建材を確認します。天井材、壁材、床材など、アスベストが含まれている可能性が高い箇所を重点的に調査します。
目視だけでは判断が難しい場合には、次の分析調査が必要になります。
種類3：分析調査
分析調査は、疑わしい建材からサンプルを採取し、専門機関で詳細な分析を行う方法です。この調査により、アスベストの有無や含有量を科学的に特定します。
業界の費用相場は1検体あたり30,000〜50,000円ですが、オルビー環境なら安く分析できるのでおすすめです。
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アスベスト事前調査の流れ3ステップ
アスベスト事前調査は、以下の3ステップで進められます。
ステップ1：建築図面や過去の資料を確認
調査対象となる建物の建築図面や過去の工事記録を確認します。まずは書面でアスベストが使用されている可能性が高い箇所を特定し、効率的な調査計画を立てます。
ステップ2：現地での目視調査とサンプリング
図面で特定した箇所を現地で目視確認します。疑わしい建材があれば、サンプルを採取し、次の分析調査に備えます。この作業は有資格者が慎重に行い、飛散防止対策を徹底します。
ステップ3：サンプルの分析と報告書の作成
採取したサンプルを分析機関に送り、アスベストの有無や含有量を確認します。分析結果は報告書としてまとめられ、必要に応じて労働基準監督署や都道府県に提出します。
アスベスト事前調査における3つの注意点
アスベスト事前調査を実施する際は、以下のポイントに注意してください。
注意点1：調査結果の記録を保存する必要がある
調査結果は、工事終了後も3年間保存することが義務付けられています。万が一、調査後にトラブルや追加調査が発生した際に、すぐに対応できるように備えておく必要があります。
注意点2：一定規模以上の工事では結果の報告が必要
解体部分の延べ床面積が80㎡以上、または改修工事の請負金額が100万円を超える場合、調査結果を労働基準監督署に報告する必要があります。未報告の場合、法令違反となるため注意が必要です。
注意点3：事前調査は有資格者しかできない
2023年10月の法改正により、アスベスト事前調査は「石綿含有建材調査者」や「アスベスト診断士」といった有資格者しか実施できなくなりました。適切な資格を持つ専門業者に依頼することが必須です。
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