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家庭用品の中にはアスベストを含むものがある
古い工場やビルに使われているイメージが強い「アスベスト」ですが、実は家庭用品の中にも使われている可能性があるとご存知ですか？
特に、1960年代から1980年代に製造された一部の電化製品や家庭用品には、耐熱性や断熱性を求められる場面でアスベストが使用されていたことがわかっています。これらの製品を処分する際、アスベストが飛散する恐れがあるため、正しい方法で取り扱うことが重要です。
そこで今回の記事では、アスベストを含む家庭用品の事例や見分け方、安全な処分方法について詳しく解説します。家族の健康を守るためにも、ぜひ最後までご覧ください。
アスベストとは？
アスベスト（石綿）は、天然由来の鉱物繊維で、耐熱性・断熱性・耐久性に優れているため、かつては建築資材や家庭用品、工業製品に広く利用されていました。その特徴から、断熱材や耐火材、摩擦材など多岐にわたる用途で使用されていました。
しかし、アスベストは非常に細かい繊維状で、飛散すると目に見えないため吸い込む危険性があります。
日本では2006年以降、アスベストを使用した製品の製造や新規使用が法律で禁止されていますが、過去に製造された製品や建材は今も残されており、注意が必要です。
アスベストの危険性
アスベストの最大の危険性は、繊維が飛散して吸い込まれることで健康被害を引き起こす点です。吸い込まれた繊維は肺に蓄積し、石綿肺（アスベスト症）、肺がん、悪性中皮腫といった深刻な疾患の原因となります。
特に、発症には15〜40年という長い潜伏期間があるため、過去に暴露された人が現在になって健康被害を訴えるケースも少なくありません。
家庭内での不適切な処分や破損による飛散は、家族にも健康リスクを及ぼす可能性があるため、適切な取り扱いが求められます。
アスベストを含む家庭用品の事例
アスベストは、主に耐熱性や断熱性を必要とする家庭用品に使用されていました。
具体的には、以下の電化製品が挙げられます。
・ファンヒーター
・ストーブ
・トースター
・電気あんか
・電気こたつ
・アイロン
・炊飯器、、、など
これらの製品は通常の使用では問題ありませんが、破損や廃棄時にアスベストが飛散する可能性があります。（全てに含まれているのではなく、一部のメーカーの一部の製品に使われている可能性があります）
そのため、処分する際には市役所や自治体の指示に従い、二重梱包などの適切な方法で処理することが重要です。
一般家庭にあるアスベスト製品の見分け方
一般家庭にあるアスベスト製品を見分けるには、いくつかのポイントがあります。
ポイント1：製品の製造年や型番、メーカー名を確認する
アスベストは2006年以降に製造された製品には使用されていないため、それ以前に製造された製品は注意が必要です。
経済産業省の調査によると、家庭用製品のうち185社774製品にアスベストが使用されていたことが分かっています（2005年時点）。このうち、1960年代までに製造された火鉢関連製品の灰など一部の製品は通常使用で飛散の可能性があるとされています。
ただし、それ以外の製品については、通常の使用ではアスベストが飛散する恐れはほとんどないとされています。
ポイント2：アスベスト含有製品リストを活用する
家庭用品に含まれるアスベストの有無を見分ける際には、経済産業省や自治体が公開している「アスベスト含有製品リスト」を活用するとよいです。
ファンヒーターやストーブ、電気こたつなど耐熱性が求められる製品は特に注意が必要です。疑わしい場合は製品を壊したり分解したりせず、自治体や専門業者に相談することで安全を確保しましょう。
※参考サイト：アスベスト含有家庭用品について（環境省）
https://www.env.go.jp/air/asbestos/housewares
アスベスト製品を個人で処分する方法
アスベストを含む製品を個人で処分する際は、まず自治体に連絡して適切な手順を確認しましょう。
多くの自治体では、アスベスト含有製品を破損や分解せず、そのまま二重袋で密閉し、外側に「アスベスト含有」と明記するよう指示しています。
その後、自治体指定の最終処分場に持ち込むか、専門業者に回収を依頼します。自治体の指示を守ることで、健康リスクを避け、安全に処分できます。
個人でアスベスト製品を処分する際の注意点
アスベスト製品を処分する際は、飛散を防ぐことが最も重要です。破損や分解は絶対に避け、扱う際には防塵マスクや手袋を着用しましょう。梱包には厚手の袋を二重に使用し、密閉して運搬中の飛散リスクを防ぎます。
さらに、処分にあたっては自治体の指示や規制を遵守し、自己判断で廃棄しないようにしてください。適切な対応で、健康と環境への影響を最小限に抑えましょう。
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