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2024.10.28

アスベスト含有の耐火被覆材とは?3つの見分け方も解説

耐火被覆の吹付材に多くにアスベストが使われていた

アスベストはその耐火性や断熱性から、かつて幅広い建材に使用されており、特に耐火被覆材には、断熱や防火の目的で多くの建築物に使用されてきました。

しかし、アスベストは吸引することで健康に深刻な影響を与えるため、アスベスト含有の有無を確実に見分け、適切に対処することが重要です。

そこで今回の記事では、耐火被覆材に使われたアスベストの種類と見分け方についてわかりやすく解説します。

アスベストとは?

アスベスト分析

アスベスト(石綿)は、耐火性・断熱性・強度に優れた天然の鉱物繊維で、主に建材として広く使われてきました。しかし、アスベストの繊維は微細で吸引されやすく、肺や体内に蓄積されると健康に有害な影響を及ぼします。

特に、肺がんや悪性中皮腫といった深刻な病気の原因になることが明らかになってから段階的に法規制され、2006年に全面使用禁止となりました。

耐火被覆・断熱材として使われたアスベストの種類

アスベスト分析

天井材に使用されているアスベストにも種類が複数あります。ここでは4種類に分けて解説を進めます。

種類1:吹付けアスベスト

吹付けアスベストは、天井や壁に直接吹き付けて施工されるアスベスト素材です。1956年から1975年ごろに耐火・断熱目的で多くの建築物に使用されていました。

見た目は白っぽく、粉状に見えることが多いです。

吹付けアスベストは飛散しやすく、アスベストの中でも最も危険性が高いレベル1に分類されます。

種類2:折板屋根のアスベスト含有断熱材

折板屋根の断熱材としてもアスベストが使用されていました。特に、1950年代から1970年代にかけての工業施設や倉庫に多く使われたものです。

天井裏や屋根に多く残っている可能性があり、衝撃や振動で飛散しやすいので、注意が必要です。

種類3:吹付けひる石(バーミキュライト)

吹付けひる石(バーミキュライト)は、アメリカのモンタナ州で産出された天然鉱物で、1960年から1980年ごろにかけて使用されていましたが、不純物としてアスベストを含むものがありました。

ざらざらとした質感が特徴で、現在はアスベストを含まない南アフリカ産のバーミキュライトが使われています。

種類4:折板裏打ち石綿断熱材

折板裏打ち石綿断熱材は、屋根の内側にアスベストをフェルト状に加工して貼り付けたもので、1980年代まで工業施設の断熱材として広く使われました。

劣化するとアスベストが飛散するリスクが高まるため、定期的な確認が必要です。

吹付けアスベストに似ているロックウールとは?

ロックウールとアスベストの違い

ロックウールは、天然岩石を高温で溶かして繊維状に加工した人工鉱物繊維で、アスベストの代替として使用されてきました。断熱性や吸音性に優れ、安全性も高いとされる素材です。

しかし、吹付けアスベストと見た目が似ているため、混同されることがあります。ロックウールは人体に害が少なく、施工や解体時にアスベストのような危険性は低いですが、正確な見分けには専門の知識が必要です。

アスベストとロックウールの違いについては、以下の関連記事をご覧ください。

耐火被覆材のアスベスト含有を見分ける3つの方法

アスベスト含有の天井材

耐火被覆材にアスベストが含まれているかを見分けるための3つの方法を解説します。

見分け方1:見た目から判断する

アスベスト含有の耐火被覆材は、白っぽく粉っぽい見た目や繊維質の質感が特徴です。また、経年劣化が進んでいる場合、ひび割れや欠けが見られることが多く、触ると繊維が粉状に砕けることもあります。

ただし、見た目だけで判別することは専門家でも簡単ではありません。見た目での確認は、アスベスト確認の第一段階と捉えて、見た目だけで断定することはやめましょう。

見分け方2:建築物の年代を調べる

アスベストが使われていた1960〜1980年代に建てられた建築物は、アスベスト含有の建材が使われている可能性が高いです。特に1970年代から1980年代に建設された建築物には、天井材や断熱材としてアスベストが使われたケースが多いです。

日本では2006年にアスベストの使用が全面的に禁止されているので、2006年以降に建てられた建築物にはアスベストは基本的に使われていないと判断できます。

見分け方3:サンプルを採取して分析する

最も確実な方法は、サンプルを採取し、専門機関で分析することです。ただし、法改正によりアスベストの事前調査や分析は、有資格者しか行えなくなっているので、適切な資格を取得した業者を選定する必要があります。

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