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2024.10.17

けい酸カルシウム板は第1種と2種でアスベストのレベルが異なる!?種類別の製造時期や正しい処理方法を解説

けい酸カルシウム板にはアスベストが含まれているかも!?

けい酸カルシウム板は、耐火性や耐湿性に優れた建材として多くの建物で使用されてきましたが、一部の古い製品にはアスベストが含まれていることがあります。

アスベスト含有の有無を見た目だけで判断することは難しいので、正しい知識を持って、必要に応じて専門機関に分析を依頼する必要があります。

そこで今回の記事では、けい酸カルシウム板の概要やアスベスト含有の見分け方、適正処理の方法についてわかりやすく解説します。

けい酸カルシウム板とは?

アスベストが含まれるけい酸カルシウム板

けい酸カルシウム板とは、通称「ケミカル板」と呼ばれる、けい酸(シリカ)と酸化カルシウムからなる無機材料を主成分とする建材です。

耐火性や耐湿性に優れているため、火災対策が求められる建築物や、湿気の多い場所での使用に適しています。1950年代から広く使用されており、主に防火壁や天井材として採用されています。

けい酸カルシウム板は2種類に分類される

アスベストが含まれるけい酸カルシウム板

けい酸カルシウム板は、主成分としてけい酸と酸化カルシウムを含む建材ですが、その厚みによって第1種と第2種に大きく分類されます。

種類1:第1種けい酸カルシウム板

第1種けい酸カルシウム板は比較的薄く、厚さが4mmから10mm程度です。

住宅や商業施設の内装において、耐火性や耐湿性が求められる場所の内装ボードや天井材として広く使用されています。

アスベストが含まれる場合は「レベル3」に分類されます。

種類2:第2種けい酸カルシウム板

第2種けい酸カルシウム板は厚さが12mmから70mmの範囲で、比較的分厚く軽量な特徴を持ちます。

主に鉄骨の耐火被覆材として使用され、高い耐火性が求められる構造物に適しています。軽量で扱いやすいため、大規模な工事現場でも効率的に使用されています。

アスベストが含まれる場合は「レベル2」に分類されるため、第2種けい酸カルシウム板の方が危険性、飛散性が高いとされています。

けい酸カルシウム板、スレート、石膏ボードの見分け方

アスベストが含まれるけい酸カルシウム板

けい酸カルシウム板(ケイカル板)、スレート、石膏ボードは、不燃建築材料として使用される主要な板状材料ですが、見た目が似ているため、正確に見分けるためにはそれぞれの特徴を理解することが重要です。

​​けい酸カルシウム板(ケイカル板)

主成分として軽量気泡コンクリートを使用しています。このため、軽量で断熱性に優れ、高い防火性能を持っています。耐湿性が高く、水回りにも適しているため、施工性が良い点も特徴です。

​​けい酸カルシウム板は比較的割れにくく、内装ボードや天井材として広く利用されています。耐火性が求められる構造物にもよく使用されており、その多様性から様々な建築シーンで重宝されています。

スレート

圧延した雲母質の石が主成分で、高密度で重量があります。耐久性と防火性能に優れていますが、加工が難しく、比較的高価です。

スレートは主に屋根材として使用されることが多く、その重さと硬さが特徴です。特に、耐久性が求められる屋根に適しているため、外部に使用されることが一般的です。

石膏ボード

主成分として石膏を使用しているため、軽量で施工性が良く、カットが容易です。

石膏ボードは防火性能があるものの、断熱性は低く、水濡れには非常に弱い特性があります。水回りには適しておらず、主に内壁や天井の仕上げ材として使用されることが一般的です。

石膏ボードは材料の中で最も安価であるため、コスト面でも選ばれることが多いです。

けい酸カルシウム板にアスベストが含まれる時期

アスベスト分析

けい酸カルシウム板には、アスベストが含まれている製品があります。

石綿含有けい酸カルシウム板第1種

石綿含有けい酸カルシウム板第1種は、1960年から2004年までの間に製造されており、内外装材として使用されていました。

石綿含有けい酸カルシウム板第2種

石綿含有けい酸カルシウム板第2種は、1963年から1990年にかけて製造されており、鉄骨造の耐火被覆材として利用されてきました。

けい酸カルシウム板でも、第1種と第2種でアスベストの使用時期が異なるので注意が必要です。

アスベスト含有のけい酸カルシウム板の処理方法

アスベスト分析

アスベスト含有のけい酸カルシウム板を処理する流れは以下の3ステップです。

ステップ1:アスベストの事前調査・分析を行う

けい酸カルシウム板第1種の場合は「1960年から2004年」、けい酸カルシウム板第2種の場合は「1963年から1990年」の年代にアスベストが使われている可能性があります。この年代に当てはまる場合で、書面だけではアスベストの有無を判断できない場合は、専門機関に分析依頼をしましょう。

ステップ2:作業箇所を養生する

アスベスト含有が発覚した場合には、作業エリアをしっかりと封鎖し、アスベスト繊維が飛散しないようにします。ビニールシートで周囲を覆い、空気中への飛散を防ぐために負圧装置を使用することが一般的です。

ステップ3:けい酸カルシウム板を除去・処理する

アスベスト含有のけい酸カルシウム板を除去する際には、水を噴霧しながら行うことで、アスベスト繊維の飛散を抑えます。作業者は防護服や防塵マスクを着用し、慎重にけい酸カルシウム板を剥がしていきます。

除去したけい酸カルシウム板は、専用の密閉袋で二重梱包して、許可を得た業者に処理を委託します。

作業後は作業箇所の清掃を行い、アスベスト飛散がないことを確認して、養生を解除します。

アスベスト含有のけい酸カルシウム板を適正処理するなら「オルビー環境」へ

ビニル床タイルや石膏ボードなど、アスベストを含む廃棄物は様々ですが、今回解説したけい酸カルシウム板は種類によりアスベストのレベルが変わる厄介な廃棄物です。

レベルごとに正しい方法で除去、処理をしなければいけませんが、自社では到底管理しきれないという企業も多いのではないでしょうか?

もしもアスベスト含有のけい酸カルシウム板の処理にお困りの方は、関西(大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山)を中心に、全国からのアスベスト分析に対応しているオルビー環境にお任せください。

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