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2026.03.25
アスベスト

下地調整材に潜むアスベストのリスクとは?層別分析が解体・改修工事の鍵を握る!

建物の外壁や内装をリフォーム、あるいは解体しようとする際、目に見える「仕上塗材(リシンや吹付けタイルなど)」のアスベスト調査については意識していても、その下に隠れた「下地調整材」を見落としてはいませんか?

下地調整材は、コンクリートの不陸(凹凸)を平坦にするために塗られる重要な層ですが、実は仕上塗材よりも長期間(2005年頃まで)アスベストが配合された製品が販売されていました。そのため、表面の仕上げ材にアスベストがなくても、土台となる下地調整材にアスベストが潜んでいるというケースが非常に多いのです。

今回の記事では、アスベストを含む下地調整材の種類やリスク、そしてなぜ「層別分析」が不可欠なのかについて、専門的な視点から詳しく解説します。

下地調整材(フィラー)とアスベストの関係

下地調整材は、現場では「フィラー」とも呼ばれ、セメント系や樹脂系の材料が一般的です。かつては、施工時の「ダレ」を防止したり、乾燥後の「ひび割れ」を防いだりするための添加材として、クリソタイル(白石綿)などのアスベストが頻繁に使用されていました。

仕上塗材(リシンなど)へのアスベスト添加は、主要メーカーにおいて1990年代後半には概ね終了していました。しかし、下地調整材については、石綿を含有した製品が2005年(平成17年)頃まで継続して製造・販売されていた事実があります。

このため、1990年代後半から2000年代初頭に建てられた、あるいは改修された建物において、「仕上げはアスベストフリー(非含有)だが、下地にはアスベストがある」という「逆転現象」が多発しています。

アスベスト含有下地調整材の種類と法令上の扱い

アスベストが含まれている可能性がある下地調整材は、主に以下の2種類に大別されます。

●下地調整塗材C(セメント系フィラー): セメント、砂、アスベスト等を混合したもの。

●下地調整塗材E(樹脂系フィラー): 合成樹脂エマルション、粉体、アスベスト等を混合したもの。

かつて、仕上塗材や下地調整材は「レベル1(吹付けアスベスト)」と同等の扱いを受けていた時期もありましたが、現在は「レベル3(非飛散性建材)」の作業基準が適用されます。

ただし、注意が必要なのは、下地調整材はセメント等で強固に固められているため、「原型を保ったまま手作業で剥がすこと」が事実上不可能という点です。グラインダーなどの電動工具を使用せざるを得ない場合が多く、その際に粉塵が飛散しやすいため、レベル3であっても厳重な湿潤化や隔離に近い養生が求められます。

下地調整材には「層別分析」が不可欠!3つのメリット

アスベスト分析

アスベスト調査において、特に仕上塗材や下地調整材のように複数の材料が塗り重ねられている箇所では、「層別分析」の実施が極めて重要です。

メリット1:正確な特定

外壁などは、長年のメンテナンスによって新築時の下地調整材、主材、そして後の改修で重ねられた塗装など、何層にも分かれています。層別分析を行えば、「最表面の塗料は安全だが、奥に隠れた下地調整材のみにアスベストが含まれている」といった事実をピンポイントで特定できます。

全体を混ぜて分析する手法では、含有層が薄い場合にアスベストが希釈され、検出限界(0.1%)を下回る「偽陰性」のリスクがありますが、層別分析ならその見落としを確実に防げます。

メリット2:適切な工法の選定

どの層にアスベストがあるかが明確になれば、飛散リスクを最小限に抑えるための最適な工法を無駄なく選定できます。

例えば、最下層にのみアスベストがある場合は、下地を傷めない強力な剥離剤を選定したり、逆に表面層だけの場合は高圧洗浄を避けたりといった判断が可能です。科学的な根拠に基づく工法選定は、現場作業員のばく露防止だけでなく、周辺住民への安全性の説明においても大きな説得力を持ちます。

メリット3:コストの最適化

層別分析を行わず全体を「アスベスト含有」とみなして一括除去した場合、本来は一般廃棄物として処理できたはずの非含有層まで「アスベスト含有廃棄物(レベル3)」として高額な処分費を払うことになります。

層別分析によって含有層を限定できれば、廃棄物の区分けや分別の計画が立てやすくなり、無駄な処理コストの削減と、環境負荷の低減を同時に実現できます。

下地調整材にアスベストが見つかった場合の除去工法3選

アスベスト含有の天井材

分析の結果、下地調整材にアスベストが含まれていることが判明した場合、法令(石綿則・大防法)を遵守し、以下の3つの代表的な工法の中から、現場の状況に合わせた除去が行われます。

除去方法1:剥離剤併用手工具ケレン工法

専用の剥離剤(リムーバー)を塗布して塗膜を軟化させた後、スクレーパーなどの手工具を用いて物理的にこそぎ落とす工法です。アスベストが薬剤に混じって泥状(湿潤状態)になるため、粉塵の飛散が最も少なく、小規模な現場や住宅街でも安全に作業を行えます。

除去方法2:高圧水洗工法(超高圧水洗)

高い水圧を利用して塗膜を剥ぎ取る工法です。物理的な削り取りに比べて効率的ですが、剥がれた建材の破片やアスベスト繊維が混じった「汚染水」を確実に回収・処理するシステムが必要不可欠です。排水が周囲に漏れないよう、厳重な養生がセットとなります。

除去方法3:集じん装置付き電動工具による除去

高性能なHEPAフィルター付き掃除機を連結した電動グラインダーなどを用いて、削り取ると同時に粉塵を吸引する工法です。作業効率が高い一方で、工具の隙間から漏れる微細な粉塵を考慮し、「常時湿潤化(散水)」を併用することが法律上の大原則となります。

いずれの工法においても、「常時湿潤化(濡らし続けること)」が法律上の大原則となります。

下地調整材のアスベスト分析は「オルビー環境」へ

アスベスト分析(大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山))

外壁や内装の改修・解体において、下地調整材のアスベストリスクを正しく評価することは、作業員の健康を守るだけでなく、法的リスクを回避するための絶対条件です。

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