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2026.03.13
PCB

PCB含有シーリング材とは?1972年以前の建物に潜む健康リスクと正しい処分方法

建物の改修や解体を計画する際、アスベスト(石綿)対策は今や常識となりました。しかし、もう一つの重大なリスクである「PCB含有シーリング材」については、いまだ多くの建物所有者や管理者がその危険性を見落としています。

シーリング材(コーキング材)は外壁の気密・防水を担う重要な部材ですが、かつては可塑剤として有害物質PCBが意図的に添加されていました。これを放置、あるいは適切に処理せずに工事を行うことは、健康被害や土壌汚染、さらには厳しい法的罰則を招く恐れがあります。

今回の記事では、PCB含有シーリング材が「どこで使われ」「どのような危険があり」「どう処分すべきか」について、わかりやすく解説します。

PCB含有シーリング材とは?なぜ使われたのか

PCB含有シーリング材とは?1972年以前の建物に潜む健康リスクと正しい処分方法

PCB(ポリ塩化ビフェニル)は、1950年代後半から1972年にかけて、主に「ポリサルファイド系」のシーリング材に可塑剤(柔軟性を出すための添加剤)として使用されていました。

当時、PCBは耐熱性や耐候性に優れ、建物の目地の動きに追従する「夢の材料」として重宝されていました。驚くべきことに、当時の製品には重量比で約10〜20%もの高濃度でPCBが直接配合されていたのです。

含有の可能性がある建物

日本国内でシーリング材へのPCB使用が自粛されたのは1972年(昭和47年)1月です。そのため、1972年以前に竣工、あるいは改修が行われた建物が主な調査対象となります。1973年以降の建物は、原則としてPCB含有の心配はありません。

どこで使われた?主な使用箇所と見分け方

PCB含有シーリング材とは?1972年以前の建物に潜む健康リスクと正しい処分方法

PCBが含まれている可能性があるのはポリサルファイド系のみですが、当時の資料が残っているケースは稀です。そのため、以下の箇所に古いシーリング材が残っている場合は特に注意が必要です。

●ビルの窓枠(サッシ)回り: アルミサッシと外壁の隙間。

●外壁パネルの目地(ジョイント): PCコンクリート板のつなぎ目。

●石材・タイルの取り合い: 大理石やタイル外壁の充填部。

●屋上・バルコニーの端部: 手すり(笠木)の接合部や防水シートの端。

●設備貫通部: 配管やダクトが壁を貫通する箇所の隙間。

特に高層ビル、学校、病院、官公庁の庁舎など、高度な防水・耐久性が求められた大規模建築物に多用されていました。

「人体に影響はない」は誤解?放置と不適切工事の危険性

シーリング材が目地に充填され、健全な状態で壁に埋まっている限り、PCBが直ちに飛散して人体へ深刻な影響を及ぼす危険性は低いと考えられています。しかし、だからといって放置が許されるわけではありません。PCBは難分解性で体内に蓄積されやすく、慢性的な摂取は皮膚の変色や肝機能障害、免疫力低下を招く恐れがあります。

特に注意すべきは改修や解体時の作業です。PCBが含まれていると知らずにサンダー等で目地を削り取ると、PCBを含む粉塵が爆発的に飛散し、作業員や近隣住民がこれらを吸引・曝露するリスクが急増します。

また、PCBには周辺のコンクリートやレンガへと時間をかけて染み込んでいく「移行汚染」という性質があり、シーリング材本体を取り除いても建物全体が汚染されているケースが少なくありません。

改修・解体時に必須となる「分析」の手順

1972年以前の建物を解体・改修する場合、工事前にシーリング材のPCB含有調査を行うことは、発注者(建物所有者)の法的責任となります。

手順1:図面・書類調査

竣工図面や過去の改修記録から、施工時期を特定します。1972年(昭和47年)以前であれば調査対象です。

手順2:現地サンプリング

専門業者が目地から数センチ角のサンプルを切除します。

手順3:成分分析

分析機関にて、PCB含有率を測定します。

分析の結果、PCBの含有率が0.1重量%(1,000mg/kg)以上であれば、PCB含有シーリング材として法律に基づいた処分が必要になります。

PCB含有が判明した際の「保管」と「処分」のルール

判定基準(0.5mg/kg)を超えるPCBが検出された場合、一般ゴミとしての処分は厳禁です。

●高濃度PCB廃棄物(10.0重量%超): JESCO(国指定施設)での処理。※多くの地域で期限終了済み。

●低濃度PCB廃棄物(10.0重量%以下): 無害化処理認定施設での処分。最終期限は2027年3月31日です。

移行汚染されたコンクリート片なども、この「低濃度PCB廃棄物」として適切なルートで処分しなければなりません。

PCBシーリング材の適正処理は「オルビー環境」へ

1972年以前の建物を管理されている皆様にとって、シーリング材のPCB対策はコンプライアンス上の急務です。アスベスト同様、事前調査を怠り不適切な解体を行えば、行政処分の対象となるだけでなく、周辺環境に甚大な被害を及ぼす可能性があります。

オルビー環境は、現地でのサンプリング作業や分析、法令を遵守した収集運搬、コストを抑えた無害化処理の実施、自治体への煩雑な届出書類作成までの全てをワンストップで対応しています。

「自社で管理している建物が該当するかも?」と感じている方は、まずはお気軽にオルビー環境までお問い合わせください。

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