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2025.11.25
太陽光パネル

太陽光パネルの落雷被害を徹底解説!リスクと効果的な対策で発電所を守る

太陽光発電所の脅威 — 落雷が見過ごせない理由

太陽光発電は、屋外設置の特性上、「落雷」による被害リスクは避けられません。落雷は、設備に直接的な損害を与え、発電停止、大規模な火災、構造物倒壊といった深刻な結果を招く可能性があります。

「落雷はどのくらい危険か?」「どんな被害があるのか?」「対策方法は?」といった疑問は、多くの事業者が抱える悩みです。落雷リスクを軽視すると、発電収入の損失、高額な復旧費用、最悪の場合、人命に関わる事故に繋がりかねません。

今回の記事では、太陽光発電設備が直面する落雷のリスクに焦点を当て、そのメカニズムから具体的な被害、そして効果的な対策方法までを網羅的に解説します。

落雷が太陽光発電設備に及ぼす5つのリスク

太陽光パネルの落雷被害を徹底解説!リスクと効果的な対策で発電所を守る

太陽光発電設備の落雷対策を怠ると、以下のような深刻なリスクが発生します。

リスク1:パワーコンディショナー(PCS)の故障・破損

パワコンは多くの系統と接続されており、誘導雷による電圧サージの侵入経路が複数存在するため、特に被害を受けやすい機器です。故障すると電力変換ができなくなり、発電・売電が完全に停止します。

リスク2:太陽光パネルの故障・破損

直撃雷で物理的に破損することもあれば、誘導雷でセルが損傷し、出力低下やホットスポット発生につながるケースもあります。外観からは分かりにくい損傷が原因で、修理後も発電量が回復しない事態も起こり得ます。

リスク3:通信機器の不具合

監視装置などが誘導雷の影響を受けると、通信機能が麻痺し、発電量データの取得ができなくなります。これにより、異常の早期発見が遅れ、発電損失が拡大するリスクがあります。

リスク4:発電量の低下と収益損失

機器の故障・破損は直接的に発電量の低下を招き、売電収入の著しい減少につながります。長期間の停止は大きな経済的損失となります。

リスク5:電気火災の発生

落雷による過電流や機器の異常加熱が原因で、電気火災が発生するリスクも存在します。これは設備だけでなく、周辺環境や人命にも関わる重大なリスクです。

落雷が発生しやすいのはどんな地域?

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落雷の発生頻度には地域的な特性があります。気温や湿度の変化が激しく、雷雲が発達しやすい山岳地帯、海岸地帯、水辺に近い場所で多く発生する傾向が見られます。周囲より突出した山頂や高い建物なども、落雷のリスクが高まります。

日本においては、日本海側で冬季雷が多く、太平洋側では夏季雷が主流で、これらの地域に太陽光発電設備を設置する場合、落雷対策は「必須」と言えます。

適切な対策を講じることで、太陽光発電システムをより安全かつ安定して運用できるようになり、発電損失のリスクや、火災といった重大な事故のリスクを大幅に軽減することが可能になります。

効果大!太陽光発電設備の落雷対策3選

太陽光パネルの落雷被害を徹底解説!リスクと効果的な対策で発電所を守る

落雷による被害は避けられない側面もありますが、適切な保護装置の設置と、システム全体の系統に応じた緻密な対策を講じることで、その被害を最小限に抑えることが可能です。ここでは、その具体的な対策方法について解説します。

落雷対策1:雷サージ保護装置(SPD)の設置

誘導雷による電圧サージは、発電設備内のあらゆる電気配線に侵入し、機器に損傷を与える可能性があります。この広範な脅威に対処するための中核となるのが、雷サージ保護装置(SPD)です。

SPDは、雷サージが侵入した際に、過剰な電圧や電流を瞬時に検知し、安全に大地へと放流することで、接続されている電気機器を保護します。

SPDを設置しても落雷被害を完全に防ぐことはできませんが、リスクを大幅に軽減し、被害範囲を限定する効果が期待できます。

落雷対策2:適切な接地(アース)

太陽光発電システム全体に、JIS規格に準拠した適切な接地を施すことは、落雷対策の基本であり極めて重要です。接地は、落雷による過電圧やサージ電流を安全に大地へ流し去ることで、発電設備や接続機器へのダメージを最小限に抑えます。

SPDと連動して機能するため、接地抵抗値が適切に管理されていることが不可欠です。定期的な接地抵抗測定を実施し、異常があれば速やかに改修することが求められます。

落雷対策3:避雷針の設置

直撃雷から物理的に設備を保護するためには、避雷針の設置が極めて有効です。特に周囲に高い建物がない広大な発電所や、周囲より突出した設備では、避雷針による保護範囲を綿密に計算し、最適な位置に設置することが推奨されます。

避雷針が落雷電流を安全に大地へと誘導することで、太陽光パネルや架台、周辺機器への直撃を防ぎ、物理的な破損リスクを大幅に低減します。

太陽光発電設備を守る!落雷発生時の初期対応4選

太陽光パネル

万が一、落雷被害が発生した際には、迅速かつ適切な初期対応が不可欠です。ここでは、設備と人の安全を守るために行うべき重要な対応策を解説します。

対応1:電源を切る(最優先事項)

落雷による設備被害が疑われる場合、まず最優先で太陽光発電設備の電源を遮断してください。具体的には、主ブレーカーを「OFF」にするか、パワーコンディショナーの運転を停止させます。システム内の電気が流れなくなり、感電事故や電気火災といった二次災害のリスクを未然に防ぎます。

対応2:被害状況の確認(安全を確保し、遠隔で)

電源遮断後、必ず人身の安全が確保できる場所から、目視で被害状況を確認しましょう。直撃雷によるパネルの破損や架台の損傷など、明らかな異常がないかをチェックします。

この際、感電や落下物による危険があるため、絶対に破損した設備に直接触れたり、専門知識がない状態で設備に近づいたりしないでください。

対応3:専門業者への連絡

目視で被害が確認された場合、あるいは被害の疑いがある場合は、速やかに太陽光発電設備の施工業者、運用・保守(O&M)業者、または電力設備の専門家である電気主任技術者に連絡してください。

落雷による電気系統の損傷や誘導雷による見えにくい故障は、専門家でなければ正確に特定・診断することが困難です。

対応4:記録の保存

保険申請を円滑に進めるため、被害状況の詳細な記録を残しておくことが極めて重要です。破損箇所の写真や動画を多方向から撮影し、全体の状況や被害範囲が明確にわかるように記録してください。

損傷の程度を示す接写画像も有効です。これらの証拠は、保険会社への提出資料としてだけでなく、専門業者による点検・修理の際にも役立ちます。

対応5:電気設備の点検と事故報告

専門業者による点検では、太陽光発電システム全体の電気設備が詳細に診断されます。ブレーカーの動作確認、配線の断線・損傷、接続端子の状態、そしてパワーコンディショナーや接続箱などの主要機器の異常発熱(サーモグラフィー使用)などが対象です。

もし落雷による破損で設備が稼働不能になった場合、電気事業法に基づき経済産業省への事故報告が必要となることがあります。その際は、発電所の電気主任技術者へ被害状況を共有し、遅延なく事故報告書を提出してもらうことが極めて重要です。

太陽光発電向け保険への加入は必要?

太陽光パネルリサイクルを担う企業

自然災害のリスクは完全にゼロにはできないため、中長期的な対策として、太陽光発電向けの保険加入は事業継続に必須です。

動産総合保険や火災保険(特約含む)は、落雷(直撃雷・誘導雷)、火災、風災、水災、盗難、物損事故など、広範な自然災害や偶発的な事故による設備損害を幅広くカバーします。これにより、万一の際の高額な復旧費用を保険で賄い、事業者の経済的負担を大幅に軽減できます。

ただし、保険申請には被害調査、原因特定、損害見積もり、落雷証明書の取得、複雑な書類作成など、専門知識を要する多くの手続きが必要です。これらのプロセスは時間を要し、復旧まで数ヶ月かかることもあるので、早めの行動がおすすめです。

落雷被害による太陽光パネル廃棄は「オルビー環境」にお任せ

太陽光パネルのリサイクル・適正処理

落雷被害で太陽光パネルの廃棄が必要になった際は、オルビー環境にお任せください。破損パネルには有害物質が含まれる可能性があり、適正処理・リサイクルは排出事業者の責任です。

オルビー環境は、解体、運搬、選別、適正処理・リサイクル、最終処分までを法令遵守のもとワンストップで提供します。

関西エリア(大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良、和歌山)を中心に全国対応が可能ですので、落雷被害による廃棄パネル処理でお困りの際は、ぜひオルビー環境へご相談ください。

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