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2025.09.09

アスベスト対策の基本のキ!企業がまずやるべき3つのこと【5分でわかる】

なぜ今、企業にアスベスト対策が求められるのか?

企業の皆さま!今でもアスベストという名の「見えない時限爆弾」が、皆さんのオフィスや工場に潜んでいるかもしれません。2023年10月1日からは、すべての解体・改修工事でアスベスト事前調査が義務化されました。

アスベスト対策は「知らなかった」では済まされない時代です。放置すれば従業員の健康被害、法的な罰則、企業の信頼失墜といった重大なリスクに直面します。

今回の記事では、何から手をつければいいか分からない企業担当者の皆様に向けて、「まずやるべきこと」を5分で理解できるよう、基本的なステップを分かりやすく解説します。皆さんの大切な資産と従業員の未来を守るために、アスベスト対策の第一歩を踏み出しましょう。

アスベスト対策は大きく「3つのフェーズ」に分かれる

アスベスト事前調査

アスベスト対策は、企業の責任と安全を確保するために、「調査」「対策」「管理」という3つの明確なフェーズに分けて進められます。この全体像を理解することで、担当者は対策の優先順位と流れを把握しやすくなります。

フェーズ1:調査(現状把握)

この段階は、すべての対策の出発点であり、最も重要なプロセスです。自社の建物にアスベストが使われているかどうかを正確かつ客観的に把握するために、専門家による事前調査を実施します。

目視での確認に加え、疑わしい建材を採取して専門の分析機関で分析することで、アスベストの含有有無や種類、含有率を科学的に特定します。このフェーズを正確に行うことで、その後の不要なコストや、見落としによるリスクを未然に防ぐことができます。

フェーズ2対策(除去・封じ込め)

調査フェーズでアスベストの含有が確認された場合に移行する段階です。リスクのレベルに応じて、アスベストの除去、封じ込め、または囲い込みといった具体的な対策を講じます。

除去作業は、飛散防止のための厳重な養生や、負圧除じん機を使用した作業環境の管理など、法令に基づいた専門的な知識と技術が不可欠です。適切な対策を計画し、専門業者に委託することで、従業員や近隣住民への健康被害リスクをゼロに近づけます。

フェーズ3:管理(維持・記録)

アスベスト対策が完了した後も、企業の責任は続きます。このフェーズでは、除去後の建物の状況や、封じ込め・囲い込みを行った建材の定期的な点検と維持管理が主な業務となります。

また、アスベスト除去に関する全ての記録(調査報告書、作業計画書、マニフェストなど)を適切に保管・記録することも重要です。これにより、将来的な建物の改修や解体時にも、スムーズかつ安全に対応することができます。

この3つのフェーズの中で、企業が最も最初に、そして正確に実行しなければならないのが「フェーズ1:調査」です。

企業がまずやるべきことは?アスベスト対策の第一歩

アスベスト事前調査

アスベスト対策を始めるにあたり、企業が最初に行うべきことは以下の3つです。これらはすべて、アスベストのリスクを正確に把握するための、最も重要なステップとなります。

ステップ1:建物の「アスベスト含有可能性」を判断する

まずは、自社の建物にアスベストが使われている可能性が高いかどうかを判断しましょう。以下の条件に当てはまる場合、アスベストが使用されている可能性が非常に高いです。

・築年数:2006年9月1日以前に建てられた建物

・用途:工場、倉庫、オフィスビル、学校など

・建材:スレート材、石綿ボード、吹付け材、断熱材、配管の保温材など

これらの建材が使用されている場合、次のステップに進む必要があります。

ステップ2:アスベストの「事前調査」を計画する

建物の状況からアスベスト含有の可能性が高いと判断した場合、専門家による「アスベスト事前調査」を計画しなければなりません。この調査は、2023年10月1日以降のすべての解体・改修工事で義務付けられています。

・調査の目的:建物内部の建材をサンプリングし、アスベストの含有有無を正確に分析すること。

・調査の実施者:「建築物石綿含有建材調査者」などの国家資格を持つ専門家。

・費用と期間:建物の規模や建材の種類によって異なりますが、一般的には数万円から数十万円の費用と、数日から数週間の期間がかかります。

この調査を怠ると、法的な罰則(30万円以下の罰金または1年以下の懲役)が科される可能性があるため、必ず実施しましょう。

ステップ3:専門業者に「相談」する

自社でアスベスト対策の知識や経験がない場合、最も賢明な選択は、アスベスト調査・分析の専門業者に相談することです。

相談する最大のメリットは、複雑なアスベスト関連法規(石綿障害予防規則、大気汚染防止法など)への対応をサポートしてもらえる点にあります。

また、専門的な知識と機器を持つ業者に依頼することで、アスベストの含有有無を正確に分析し、リスクを的確に把握できます。これにより、無駄なコストをかけずに済む最適な対策を提案してもらえるでしょう。

アスベスト対策を怠るリスク:放置すれば何が起こる?

アスベスト分析

「アスベスト対策は費用がかかるし、まだ大丈夫だろう」と考えるのは非常に危険です。対策を怠った場合、以下のような重大なリスクに直面します。

リスク1:従業員や顧客の健康被害

アスベストの健康被害が最も恐ろしいのは、その潜伏期間の長さにあります。アスベスト繊維は、ばく露してから15年から50年という長い年月を経て、肺がんや中皮腫といった深刻な病気を引き起こすケースがほとんどです。

つまり、今あなたが対策を怠り、アスベストが飛散する環境を放置すれば、将来、その環境で働いていた従業員や現場を訪れた顧客が健康被害を訴え、企業がその責任を問われる可能性が極めて高いのです。

賠償責任はもちろん、訴訟問題に発展すれば、企業の存続そのものが危ぶまれる事態にもなりかねません。

リスク2:法的な罰則と行政指導

アスベスト対策は、単なる企業の努力目標ではなく、法的な義務です。2023年10月1日以降の解体・改修工事においては、有資格者によるアスベストの事前調査が義務化されており、この法律に違反した場合は30万円以下の罰金または1年以下の懲役といった罰則が科されます。

さらに、事前調査や適切な報告を怠った企業には、行政からの厳しい指導が入り、工事の中止命令や事業停止といった重い処分が下されることもあります。法令を軽視した企業としての社会的評価は、大きく低下することになるでしょう。

リスク3:企業の信頼失墜

アスベスト問題が一度表面化すれば、企業の社会的信用は瞬く間に失われます。従業員の健康を軽視した企業、法令を遵守しない企業という烙印を押されれば、顧客離れや取引先の信頼喪失は避けられません。

さらに、企業の社会的責任が強く問われる現代において、アスベスト問題は株価の下落といった経済的な損失にも直結します。従業員が安心して働ける環境を提供することは、企業の持続的な成長に不可欠な要素であり、アスベスト対策はまさにその試金石となるのです。

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アスベスト分析(大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山))

アスベスト対策は、単なる法的義務ではなく、企業の社会的責任であり、未来の従業員の健康と企業の信頼を守るための重要な投資です。まずは、自社の建物の現状を把握し、専門家による「アスベスト事前調査」を計画することから始めましょう。

オルビー環境は、アスベスト調査・分析の専門家として、企業の皆様が抱えるアスベストの課題を根本から解決します。

大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山といった関西全域を中心に、「1検体12,000円からの定性分析」や「最短1営業日での結果報告」など、迅速かつ信頼性の高いサービスで、皆様の安全とコンプライアンスをサポートいたします。アスベストに関するお悩みは、どうぞお気軽にオルビー環境にご相談ください。

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