コンクリートの中にアスベストが含まれることもある?
アスベストは、かつて広く使われた建材の一つであり、その発がん性や健康リスクが問題視され、現在では厳しく規制されています。しかし、建材として使用されていた時代にはさまざまな用途で使用されていたため、アスベストが含まれているかどうかを判断するのは重要です。
そこで今回は、コンクリートにアスベストが含まれる可能性や、関連する建材についてわかりやすく解説します。
コンクリートとは?モルタルとの違い
コンクリートは、セメント・砂利・水を混合して硬化させた建材で、主に建物の柱や床、基礎部分に使われます。
モルタルはコンクリートと似ていますが、骨材として砂のみを使い、砂利を含まないのが特徴です。モルタルは壁の仕上げ材やブロック塀の接合に使われ、コンクリートほどの強度はありませんが、耐久性のある仕上がりになります。
コンクリートの中にアスベストは含まれない
一般的なコンクリートにはアスベストは含まれていません。
コンクリートは、セメントや砂、砂利で構成されるため、構造材としての役割を果たす一方で、アスベストのような繊維材料は含まれていないのが通常です。
つまり、通常のコンクリート構造物においてはアスベストの心配はほとんどありません。
アスベストが使われた建材の事例
アスベストは、断熱性や耐火性が求められる用途で主に使われてきました。建物の屋根材、外壁、内装材、保温材として幅広く使われ、特に吹き付けアスベストやアスベスト含有保温材などは高層ビルや工場などで多く見られました。
また、天井材や床材、さらにはブレーキパッドなどの摩擦材にも使用されていたため、さまざまな建材に含まれている可能性があります。
コンクリート以外の建材でアスベスト含有に注意すべき種類については、関連記事で詳しく解説しているので、合わせてご覧ください。
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コンクリートに塗料や仕上げ材が塗られている場合は要注意
コンクリートそのものにはアスベストは含まれていなくても、塗料や仕上げ材がコンクリートの表面に塗布されている場合には注意が必要です。
日本では、1960年代から2005年にかけて一部の塗料や仕上げ材にアスベストが含まれているケースがありました。
特に、コンクリートブロックや壁に仕上げ材として塗られている場合、アスベストが含有されている可能性があるため、解体時には事前に確認を行いましょう。
モルタルにはアスベストが含まれる可能性がある
コンクリートとは異なり、モルタルにはアスベストが含まれているケースがあります。特に、耐火性や断熱性が必要とされる用途で、アスベストを混ぜたモルタルが使用されることがありました。
モルタルに含まれるアスベストは、細かい粉塵として飛散しやすいため、施工や解体時には特別な配慮が必要です。
現在はアスベスト含有のモルタルは規制対象となっており、新たな使用は禁止されていますが、古い建物には残っている可能性があります。
アスベスト含有のモルタルや仕上げ材の分析・処理なら「オルビー環境」へ
今回解説したコンクリートのように、対象の建材そのものにアスベストが使われていなくても、その関連する建材にアスベストが使われているという事例も多く報告されています。建築物の改修・解体を行う際には、建材そのものだけに限らず、塗料や仕上げ材などの細かい部分まで確認することが重要です。
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